特攻隊の如く対象に突撃させたり……。思い出しても身の毛のよだつような使われ方しかしていない。
更には操れる蜘蛛も大小様々。見たところ軍勢に毒蜘蛛はいないように見受けられたが、こいつの事だ。恐らく操れないということはないだろう。
現在僕の前では二度しか使われていないので、分かっているのはこれくらいだ。だが、精神的な意味では一番脅威かもしれない能力である。
いくら虫が平気な僕でも、全身に蜘蛛が群がってきたら、正気を保てるか怪しいだろう。想像したくもない。
頭の中でそこまで整理し終えた所で、不意に僕の首に細い腕が回された。
黙りこんだ僕が気に入らないのか、単純に暇だったからなのか、怪物は甘えるようにまとわりついてくる。
ヒヤリとした白い手が僕の頬に触れ、僕の背中に冷たい戦慄が走る。
怪物の手……。それは第五、第六の能力が密接に関わってくる。
この二つの能力は、僕が実際に見てから日は浅いため、はっきりとした結論や推測を下すことは出来ない。だが、いずれも直接的な攻撃力を持った能力だということがはっきりしている。
『物質切断能力』
あるいは蜘蛛の鉤爪とでも言うべきか。そして、ここまでくればテンプレートの如く、詳細は分からない。
何せそれを確認したのは、京子によって拉致された時――。椅子に拘束されていた僕が解放される、ほんの一瞬しか披露されなかったからである。
わかっているのは、怪物の手が、蜘蛛の脚を模した禍々しい五本指の鉤爪に変わること。その威力は一振りで鉄製の手錠がバラバラに切断される程であること。これくらいだ。
もう一つ。第六の能力にして、『蜘蛛糸の精製能力』
こちらもまた、最近怪物が使い始めた能力である。主に怪物は、これで何かを拘束したり、絡め取ったりといった用途で使用している。
それと、たぶんこいつにとっても落ち着く装飾なのであろう、蜘蛛の巣を張る時にも、糸を作る能力が一役買っている。
更には操れる蜘蛛も大小様々。見たところ軍勢に毒蜘蛛はいないように見受けられたが、こいつの事だ。恐らく操れないということはないだろう。
現在僕の前では二度しか使われていないので、分かっているのはこれくらいだ。だが、精神的な意味では一番脅威かもしれない能力である。
いくら虫が平気な僕でも、全身に蜘蛛が群がってきたら、正気を保てるか怪しいだろう。想像したくもない。
頭の中でそこまで整理し終えた所で、不意に僕の首に細い腕が回された。
黙りこんだ僕が気に入らないのか、単純に暇だったからなのか、怪物は甘えるようにまとわりついてくる。
ヒヤリとした白い手が僕の頬に触れ、僕の背中に冷たい戦慄が走る。
怪物の手……。それは第五、第六の能力が密接に関わってくる。
この二つの能力は、僕が実際に見てから日は浅いため、はっきりとした結論や推測を下すことは出来ない。だが、いずれも直接的な攻撃力を持った能力だということがはっきりしている。
『物質切断能力』
あるいは蜘蛛の鉤爪とでも言うべきか。そして、ここまでくればテンプレートの如く、詳細は分からない。
何せそれを確認したのは、京子によって拉致された時――。椅子に拘束されていた僕が解放される、ほんの一瞬しか披露されなかったからである。
わかっているのは、怪物の手が、蜘蛛の脚を模した禍々しい五本指の鉤爪に変わること。その威力は一振りで鉄製の手錠がバラバラに切断される程であること。これくらいだ。
もう一つ。第六の能力にして、『蜘蛛糸の精製能力』
こちらもまた、最近怪物が使い始めた能力である。主に怪物は、これで何かを拘束したり、絡め取ったりといった用途で使用している。
それと、たぶんこいつにとっても落ち着く装飾なのであろう、蜘蛛の巣を張る時にも、糸を作る能力が一役買っている。