「ある雨の日のこと」出自官方在ios和android平台的电子小说——リトルバスターズ！SS Vol.03（ss=short story）。生肉。ある雨の日のこと 雨が--降っている。 目を覚ます直前の梦とも现実ともつかない时间の狭间で、仆は耳を打つ雨の音を闻く。 さあ、さあ、……、さあ、……、さあ、……、 さあ、さあ、……、さあ、…。 一旦は覚醒へと倾いた仆の意识は、その音にいざなわれて段々と微睡みへと揺り戻されていく。 もう少しだけ。まだ、起きるには少し早い时间のはず。 だからもうちょっとだけ、この心地よい眠気を楽しんでいたい。 真人 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーっっっっっっっっっっっっっっっっ」 咆哮一闪。耳をつんざく。 眠気も何もかも、全部、吹っ飞んだ。 理树 「……真人、朝からどうしたんだよ」 その声の主、ルームメイトの井ノ原真人が仆の隣で吠えている。 真人 「200回できなかったんだよっ！ 」 理树 「何が？」 真人 「200回が目标といったら片手腕立てふせに决まってるだろ！」 理树 「あ、あー、そうだったね……（知らないよ！）」 真人 「でも、今日は雨だからな」 窓の外を见る。 理树 「だから？ 」 真人 「屋内で筋トレだ。何度でも200回に挑戦するぜ」 ええー。 理树 「窓、ちょっと开けていい？」 真人 「筋肉が冷えるからやめてくれ」 えええー。 真人 「そうと决まれば、饭前に达成してみせるぜっ」 まったく予想通りの展开だった。 真人 「15、16、17、18……」 腕立てを続けている真人を横目に、仆は今日の授业の用意をする。 数学に国语、今日は古典もあるのか。 雨の日に退屈な授业を闻いていると眠くなるよ ね。晴れてても、やっぱり阳気で眠くなるんだけどね。 よし、准备完了。 理树 「真人、そろそろご饭に行こう」 真人 「199、200！よっしや、达成！これで饭にいく准备は整ったぜ」 びっしょりと汗をかいた真人が立ち上がる。 理树 「别のことを准备しようよ……」 部屋はその汗でサウナ状态だ。 真人 「どうした、理树。まるでこれは筋肉サウナ……后に女性に大人気、筋肉をお届けして自宅でもできるサウナ、デリバリー筋肉、略してデリ筋の始まりだった……とでも言いたげだなぁ？」 理树 「いや露ほどにも」 真人 「そっか……じゃいいや。女性に人気の筋肉になっちまったら、一発屋で消える芸人みたいだもんな。よかったぜ、ふぅ……」 言いながら真人も出る准备を始める。 それを待ってから、伞を差して、外に出る。 こういう时、寮暮らしは楽だ。あっと言う间に学校に着く。 この距离なら、濡れる心配はない。 教室に入って、鞄を席に置く。授业が始まるには、まだ时间がある。 なんとなく、窓际から外を眺めてみる。 视线を移せば、最近、放课后になると毎日のよ うに向かうグラウンドがある。 仆らが打って、走っている场所も、今は水たまりに濡れている。 校庭の片隅には、青い叶を茂らせた树が雨に打たれて、项垂れている。 叶から滴る雨の滴が、色褪せた景色に溶けていく。 子供だった顷、まだ恭介たちに出会っていなかった顷の仆の姿と重なりそうになり、仆は思わず目を逸らす。 来ヶ谷 「どうした少年。雨は嫌いか？」 いつの间にか、来ヶ谷さんが隣に立っていた。相変わらず、気配を感じさせない。 おはよう、と一言述べてから、 理树 「うん、まあね」 と、仆は颔く。 来ヶ谷 「うむ、真人少年がしけって汗臭そうだからな」 理树 「ははは、図星かな。それに、晴れた日の方が気持ちが良いよね」 先ほど、不意にわき上がりそうになった感情を抑えながら、仆は笑って答えた。 来ヶ谷 「ちなみに、おねーさんは雨も嫌いじゃないぞ」 そう言うと来ヶ谷さんは视线を教室の入り口に向ける。 ちょうど、クドが入ってきたところだ。 でも、あの格好は……。 理树 「クド、どうしたの？」 クドのYシャツがぐっしょりと濡れている。 クド 「……ろーりんぐ・くどりゃふか・ぎゃざーず・のー・れいんなのです……」 相変わらず突っ込みどころ満载の返答。全然ノー・レインじゃないし。 クド 「ばっど・もーにんぐー」 亜麻色髪をぷるぷると震わせると、しぶきが軽く落ちる。毛先がぴょん、と跳ねていた。 ……ほんと、小犬みたいだ。 理树 「だいじょうぶ……じゃなさそうだね」 と言っても、どうしたものか。 着替えなんて持ってないし。女の子だしなあ。隣の来ヶ谷さんに助けを求めようと、そちらを见ると……。 来ヶ谷 「どうだ少年。雨も悪くないだろう」 その视线はクドの胸元に向かっていた。 ぐっしょり濡れたYシャツは、クドの体にぴったりと张り付いている。 その下にうっすらと透けてみえる肌の色は、惊くほどに白い。 さすがに绮丽だなあ……。 来ヶ谷 「理树君はえろいな。钉付けか」 嗫くような来ヶ谷さんの声に我にる。 クド 「くしゅっ」 と、そこでクドが小さくくしゃみ。 来ヶ谷 「ひとまず、だ。このままではクドリャフカ君が风邪を引きかねないな」 心配そうな颜をすると、来ヶ谷さんがクドに近づく。 来ヶ谷 「これを使うといい」 そして、持っていたタオルを手渡す。 クド 「来ヶ谷さん、さんきゅーです」 来ヶ谷 「なに、困ったときはお互い様だ」 时々困った言动もあるけれど、やっぱりいい人だな。 クド 「ありがとうございました」 来ヶ谷さんのタオルを使って、クドが濡れた髪を拭き终える。 来ヶ谷 「ところでクドリャフカ君、髪は确かに乾いたが、肝心の服がまだびしょ濡れのままだな」 クド 「？……あ！そ、そうですね。どうしましょうー」 来ヶ谷 「ふむ、そうだな。……理树君、何をにやけた目で见ているんだ」 えっ、えー。仆は何も。 むしろ、来ヶ谷さんの方が……。 来ヶ谷 「なんだ、その何か言いたそうな目は」 理树 「な、何でもないよ」 来ヶ谷 「なら、いい。ところで、こんなこともあろうかと着替えを用意しておいたのだが」 クド 「ホントですか……じゃなくって、おーりありー？はらしょー？」 来ヶ谷 「はっはっは。备えあれば忧いなしというやつさ」 クド 「ありがとうございます」 言いながら、鞄から何やら取り出す来ヶ谷さん。绀色をした、その布は……。 理树 「って、ブルマじゃないかっ」 そもそも、うちの学校はスパッツだったはず。なのに、なんでそんなものを持ってるんだろう。 来ヶ谷 「无论上着もある」 その手には、白い体操服。 来ヶ谷 「これは私のだから、能美女史にはちょっと大きいかも知れないが。下はぴったりなはずだ」 えーと、要するに来ヶ谷さんはクドのサイズに合ったブルマをわざわざ持っているということに。 だったら、上着だって持っていても良さそうなのに……。 来ヶ谷 「少年、いいか。大きいということは、ぶかぶかということだ。ぶかぶかということは、上から覗き込んだときにだな」 そう言って、来ヶ谷さんが前屈みになってみせる。 目の前に、来ヶ谷さんの制服の胸元がくる。なんで、この人は制服をこんなにはだけているんだろう。 来ヶ谷 「こんな风になるわけさ。実に萌える」 クド 「あ、あのお二人とも……なんだかちょっと冷えてきた気がするのです」 来ヶ谷 「それはいけない。すぐに着替えよう」 クド 「あい・あい・らじゃー」 来ヶ谷 「教室では人目がある。女子トイレにでもいくか」 クドの背中を押して、教室を出て行こうとする来ヶ谷さん。 クド 「あ、あのっ」 クドが仆の方を见る。 こころなしか、缒るような视线だ。 来ヶ谷 「兵は神速を尊ぶという。早速行くとしよう。理树君も来るか？」 理树 「いや行けないからっ」 来ヶ谷 「このあらかじめ用意しておいた女子の制服をキミが着れば问题はない」 理树 「いや、违うとこで问题大有りだし……」 来ヶ谷 「はっはっは。まあゆるりと向かうとしよう」 ……ごめんよ、クド。 来ヶ谷さんたちが出て行くと、なんとなく教室が静かになる。 授业が始まるまで、あと少し。それまでに二人とも戻ってくるんだろうか。 ふたたび、窓の外を见る。 もう、入ってくる生徒の数はまばらになっている。 グラウンドは见れば、水たまりに広がる波纹の数は先ほどまでと変わらない。 次々にできる轮を见て、ついさっきの騒动を思い出し、なんとなく仆は可笑しな気分になった。 放课后になる。 理树 「结局、今日は一日中雨だったなあ」 あの后、来ヶ谷さんの服を借りたクドは、体操 服とブルマになって帰ってきた。 Yシャツが乾いた顷には、なぜか体操服の上にYシャツを羽织って、下はブルマという、訳の分からない格好になっていた。 西园 「直枝さん……マニアックですね」 西园さんが眩いたのが印象的だった。 仆が望んだわけじゃないんだけど。 西园さん、と言えば。 この雨の中、どうしているんだろう。今日は放课后の练习は休みだ。恭介いわく『自主练』とのことで、真人は张り切っていたけれど。 教室には姿は见えない。まっすぐに寮に帰ったんだろうけど、あの西园さんのことだ。もしかしたら、この雨の中でもいつもの场所で本を読んでるんじゃないだろうか。 ちょっと、覗いてみよう。 表に出ると、雨は几分小降りになっていた。でも、野球ができるほどじゃない。 晴れた日でも人の少ない中庭は、ゆっくりと降り続く雨の中、周りから切り离された空间のように孤立しているように感じた。 その空间の中心には、一本のケヤキの木があって、その下には普段と変わらない姿をした一人の少女が立っている。 西园さんはいつもの日伞の代わりに、やはり白い雨伞を差して伫んでいた。 仆は歩を进め、西园さんに近づく。 足音に気付いたのだろう、彼女がゆっくりと仆の方を向くと、静かに微笑んだ。 西园 「ようこそ、直枝さん」 西园さんのその言叶に诱われて、仆は闭ざされた场所に足を踏み入れる。 理树 「仆を待っていたの？」 仆が来ることが分かっていたかのような、その台词の真意を思わず寻ねる。 西园 「まさか、そんなわけはありません」 たおやかに笑って否定される。 西园 「ただ、待っていただけです」 理树 「なにを？」 西园さんの言叶は、相変わらずよく分からない。 西园 「それは……」 いいかけた途端、西园さんの携帯が鸣った。……と思ったら、すぐに着メロが止む。丁度、メールが届いたみたいだ。 今のメロディの出だし、どこかで闻き覚えがあるなあ。 つい先ほどのやり取りを头の片隅に追いやって、仆はたった今のことを讯く。 理树 「ねえ、今の音楽ってなんだっけ？」 西园 「ああ、これはですね。……」 西园さんが名前をあげたのは、昔のアニメだった。 理树 「そう、そう。仆も子供の顷に见たよ」 サッカーを题材にしていて、一时期みんなでサッカーに梦中になった。 いつものように恭介が言い出しっぺで、真人と谦吾が张り合ってボールそっちのけでグラウンドを走り回っていた。 さすがに11人集まらなかった（というよりも、铃も含めて5人だけだった）から、ただボールをけり合うだけだったけど。 ……今回、野球ではよく10人集まったなあ。 西园 「どうかしましたか？」 理树 「ううん、なんでもないんだ。懐かしいなと思ってさ。あれ、西园さんも好きだったんだ」 男の子向けのアニメだと思っていたから、意外だ。 西园 「……原点なので」 理树 「原点？ 」 西园 「はい」 こくり、と颔く。 理树 「そ、そうなんだ」 よく分からないけど、深く讯かない方が良さそうだ。 理树 「でも、よく着メロの设定ができたね」 どこかのサイトでダウンロード、保存して着メロの変更をする。 西园さんのスキルからすると、かなりの难度に思えるんだけど。 西园 「爱の成せる业です」 理树 「そ、そうなんだ」 やっぱり、深く考えないでおこう。 なんか、そんなのばっかりだ。 ふと见ると、西园さんが少し戸惑った颜をしている。 理树 「どうかしたの？」 西园 「いえ……いま来たメールなのですが。ちょっと 困ったことが」 谁からなんだろう。来ヶ谷さんのセクハラ