人生とは何の意味がある?何の価値がある?世界を揺さぶる功績を残しても、死後は腐敗し、ただの灰となる。他人の心にずっと生き続けているというロマンチックな言い方もあるが、現にはほとんどの人間は世に知られずに生まれ、世に知られずに逝き、親族や恋人に残した思いさえ時間によってどんどん風化し、なくなっていく一方、意味や価値なんか何もない。ならば、死に価値を付ければ?例え、死体はただの灰じゃなくて大金になる場合だったら、自分や及び他人の死にどう向き合う?
自分の死は最愛の人達を幸せにする力があると喜ぶ人がいるかもしれないが、臨死の自分に優しくしてくれる人の目的を疑う人も当然いるだろう。それでは「愛しているから私の「価値」を受け取って欲しい」と「金じゃなくあなた自身が愛している」という気持ちを互いにどう証明すべきなのか。